墓じまいと仏壇
墓じまいにも二通りあります。
遠くてもう誰も住んでいない田舎にあるお墓を都会の子供たちの近くにお墓を引っ越してくる
そんなお墓の引っ越しのための墓じまいもあるでしょう。
でも、最近はそんなお墓のお引っ越しも少なくなってきました。
多くの墓じまいはご遺骨を「散骨」や「永代供養」に移してしまって、もうお墓を無くしてしまう墓じまいがほとんどです。
そこで問題になるのが
墓じまいした後の仏壇はどうする?
ということに頭を悩ませるでしょう。

結論から言えば
墓じまいと一緒に仏壇も処分したほうが楽である
ということです、
確かに「墓じまい」と「仏壇の撤去・処分」を同時に行うことは費用が一度に集中するわけですからキツイかもしれません・
でも、墓じまいの手続きやお仏壇の撤去処分を同時にした方が一気に片付いてスッキリしますよ。

墓じまいにも仏壇の撤去処分にも必要な「魂抜き供養(閉眼供養)」

お墓から遺骨を取り出す時に行う魂抜き法要(閉眼供養)を行います。
魂抜法要(閉眼供養)とは、墓じまいを行うときに僧侶を呼んで今あるお墓の墓石に宿っている仏様の魂を抜き墓石をただの石に変えるという意味を持つ儀式です。
墓じまいの作業はこの魂抜き法要(閉眼供養)が済んで仏様の魂を墓石から抜いてから実際の工事に入ります。
これはお仏壇も場合も同じです。
お仏壇の撤去や引っ越しの前に僧侶にお経をあげていただき、仏壇に宿る仏様の魂を抜いてもらってから仏壇の移動や解体撤去をします。
魂を抜いて初めて「お墓」「お仏壇」はただの「石」「物」になりいろいろな作業ができるのです。

この魂抜法要(閉眼供養)はお付き合いのある菩提寺か同じ宗派の僧侶にお願いするのですが、「墓じまい」と「仏壇の撤去」を同時期に行うのであればその打ち合わせも非常にスムーズになります。

墓じまいは墓じまいのためお魂抜き(閉眼供養)の打ち合わせ
仏壇の撤去には再びそのために打ち合わせや日程の調整もしなければなりません。

お墓や菩提寺が遠くにあるなら墓じまいと仏壇の処分を一度にしてしまった方が楽

お墓や菩提寺が遠くにあるなら墓じまいと仏壇の処分を一度にしてしまった方が楽

まだお墓他菩提寺が子供の近くであれば、その負担もしれています。
でもこれが「お墓も菩提寺も遠く離れている場合」は大変です。
そのたびごとに田舎の実家に足を運ばなければいけません。
できれば同日とはいかないまでも同じ時期に墓じまいも仏壇の処分も行ってしまえばかなりラ気になります。

兄弟姉妹が遠くバラバラで暮らしているなら

墓じまいや仏壇の処分で困るのが
遠く離れて暮らす兄弟姉妹の日程調整
です。
ちょうど墓じまいや仏壇の処分を考える方の年代はちょうど責任ある仕事を任されている年齢の方が多いです。
遠く離れている兄弟姉妹が墓じまいや仏壇の処分のために実家に集まる日時を調整するのはなかなか骨の折れることなのです。
できれば、それを一度に済ませればどれほど楽なことか・・・・

墓じまいには菩提寺との綿密な打ち合わせも必要

墓じまいには菩提寺との綿密な打ち合わせも必要
墓じまいにはお墓を長年守ってきてくれた「菩提寺」や「霊園管理者」との綿密な打ち合わせと話し合いが必要になります。
その際に「仏壇の魂抜き(閉眼供養)」もあわせてお願いすればよいと思います。
それがお布施の節約にはなりませんが、少しは安くなるかもしれません。

またこのあたりは予め墓じまい代行業者に相談して的確なアドバイスも得ておくことをおすすめします。

菩提寺に仏壇お位牌引き取りを相談できるかも?

仏壇の処分は頭に痛い問題です。
自治体に粗大ごみで出す?
そんな方も少なくありませんが、いくら魂抜きをしたからもう「ただの物」として扱ってもいいとはいってもそれでは罰が当たりそうな気もしますよね。
すべてのお寺さんが仏壇を引き取ってくれてお焚き上げまでしてくれるとは限りませんがきっと相談に乗ってくれると思います。

長らくご先祖様が宿っていたお仏壇です。
ただ遺品整理業者みたいにお仏壇の引き取り作業までしてくれるかどうかはわかりません。
お位牌なら簡単に持参できますが大きいお仏壇はちょっと大変ですものね。
お孫さんたちの力を借りてレンタカー?という手段も考えないといけないかも?
きちんとお焚き上げまでしてくれるのですから安心です。
費用はお寺さん(菩提寺)に確認してみてください。

兄弟やその子供(甥・姪)などが一度に集まってくれれば人手がありますから、お仏壇の移動もかなり楽になります。
このあたりも「墓じまい」と「仏壇の処分」を同時に行うことをおすすめしている理由のひとつでもあります。

そもそもは墓じまいの理由を考えたら仏壇も管理する人がいないはず

墓じまいも仏壇の処分もどちらもかなりの労力と手間や費用もかかります。
でも、墓じまいを決断するには同等の理由や事情があったはずです。
多くは「もう管理や引き継いでくれる家族がいない?」という理由からでしょう。
そうなれば、今すべてのことをちゃちゃっと済ませておくことが大事です。
同じことが5年後10年後にできる気力や体力が残っていないかもしれません。

墓じまいの準備は墓じまい代行業者に相談しておいた方がスムーズにいく

墓じまいの準備は墓じまい代行業者に相談しておいた方がスムーズにいく

墓じまいを考えたのなら、まず墓じまい代行業者に相談したほうが後々の手続きや作業がスムーズにいきます。
墓じまいにはたくさんの手続きが必要です・
改葬許可証
菩提寺や霊園管理者との打ち合わせ
永代供養先(遺骨の最終引き取り先)や散骨のこと
などなど大変な作業やわからないことがたくさんあるからです。
このあたりはこちらの記事も参考にしてください。

墓じまいと一緒にの仏壇・位牌の処分方法

実家の仏壇・位牌の処分方法と依頼先と費用の目安

それでは「魂抜き」「閉眼供養」が終わった後の仏壇・位牌の処分はどうすればいいのでしょうか?
それには
・自治体に粗大ごみとして出す
・お寺さん(菩提寺)に仏壇お位牌引き取りを相談する
について考えていきましょ

仏壇の魂抜供養(閉眼供養)の様子はこんな感じ

実際のお仏壇の魂抜きはこんな感じです。

時間はほぼ1時間弱程度で終わるかと思います。

墓じまいのための魂抜法要(閉眼供養)
そしてその足で実家に立ち寄り
仏壇処分のための魂抜法要(閉眼供養)
を行う?
そんな荒業も可能かもしれません。